病院⻑挨拶
地域の皆様へ満足と安心の医療を提供します
病院⻑ 佐藤吉彦
当院は、松本市の西部地域にある地域密着型病院です。波田地区を中心に、主に松本市西部や近隣の市町村の皆様の健康を支えています。
当院は、昭和23年4床の「村立波田診療所」として産声を上げ、その後旧波田町の「波田総合病院」として2002年には最大220床の急性期病院へと発展しました。平成22年3月31日、松本市への合併の際に、「松本市立波田総合病院」となり、平成24年4月に現在の「松本市立病院」へ名称変更となりました。この名称には、より広い地域の病院として皆様に利用していただきたいこと、また全国区である松本の名がついたシンプルな名前にする事で、志を同じくする医療者にたくさん集まっていただきたいとの願いが込められています。
当院のもう1つの特徴は、松本広域圏(人口42万人)における唯一の公立病院である事で、周産期医療や僻地医療にも取り組んでいます。さらに、感染症指定医療機関の役割を担っています。記憶に新しい新型コロナウイルス感染症では、当院は2020年2月に初めての患者を受け入れ、この地域の感染症診療において中心的な役割を果たし、「松本モデル」として広く知られました。2020年当初、まだ新規感染症に対する偏見が強く理解が進まない中、当院では安心して治療が受けられることを知っていただくため、早期から情報公開に踏み切り、市民の皆様の理解を得ることができました。
現在当院は、市街地の急性期病院との機能分担のため、急性期、回復期、慢性期の各病床を有する199床の病院に再編されています。回復期病床は、身体機能の改善を目的とした回復期リハビリテーション病棟(33床)と、在宅支援や退院後のサービス調整を進める地域包括ケア病棟(49床)があります。急性疾患の治療後にも療養が継続でき、退院後の社会復帰や在宅療養を目指すための安心できる体制が整っています。令和5年には、信州大学医学部附属病院との医療連携を締結し、超急性期医療を済ませた患者様の当院での受け入れを推進しています。また地域との連携をさらに深めるために、近隣の医療機関や介護福祉施設との協力体制の強化や、訪問看護の充実を今後の目標に掲げ、シームレスな医療を実践して、地域の皆様へ満足と安心の医療を提供したいと考えています。
現在当院では、新病院建設という大きなプロジェクトが進行しています。私たち職員だけでなく、地域の皆様の悲願とも言える新病院の建設が叶うよう、職員一丸となり励んで参りますので、皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。
令和6年4月